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リビアからの避難

リビアからの避難

2011年2月から3月にかけて、インターナショナルSOSとコントロール・リスクスは、混乱と政治暴動によりリビアから退避できずにいた1,500人以上の会員の皆様の避難オペレーションを遂行しましたが、
このオペレーションにはさまざまなロジスティクス上の困難が伴いました。

リビアでの騒乱2月19日、リビアでの騒乱が激化したことを受け、インターナショナルSOSはロンドン・アシスタンスセンター内に危機管理対応チームを発足させました。フィラデルフィア、パリ、北京、ドバイのチームもこれをサポートしました。
インターナショナルSOSとコントロール・リスクスはオンラインの海外出張者管理ツールであるトラベルトラッカーを利用し、40社以上から派遣されたリビア在留の会員およそ760人を速やかに特定しました。派遣先は、トリポリ、ベンガジ、南部の産油地域などリビアの広範な地域に及んでいました。

数字で見る支援実績

  • 避難した会員数:1,500人以上
  • 96人がフェリーで避難
  • 民間航空機のチケット発行数:835
  • 民間航空機8便、チャーター機3便の合計11便のフライトの運航

「避難オペレーションの全過程を通じ、インターナショナルSOSは『生活環境をより快適に』と『会員を最優先に』というモットーに従って行動しました。我々は貴社の支援と助力に対し最大限の尊敬と感謝を送ります。貴社とCNPCは長年緊密に協力してきました。貴社は当社の海外従業員や施設の安全を守るため多大な貢献をしてくれました。今後とも協力関係を強め、海外業務における安全レベルの向上や治安対策の強化を達成できるよう望んでいます。」
——中国石油天然気集団公司

「極めて混沌とした困難な状況下で、当社とインターナショナルSOSは密接に協力し、リビアに残っていた当社従業員を、ごく限られたフライトの一つで脱出させることができました。最も危機的な状況を切り抜けたインターナショナルSOSに感謝いたします。」
——Boustead Singapore Limited

問題点の把握

危機管理対応チームは、避難を行う上での問題点を迅速に評価しました。ベンガジ上空の飛行が全面的に禁止されていたほか、トリポリ空港の周辺は暴動と略奪の横行により混乱状態となっており、同空港での着陸やターミナルの使用は困難でした。同チームは、トリポリ市内やその周辺で足止めされていた会員を速やかに支援するため、トリポリでロジスティクス・プロバイダならびにセキュリティ・プロバイダの活動を開始させました。

数日のうちに、リビアは内乱寸前に陥ったように見受けられました。インターナショナルSOSとコントロール・リスクスはトリポリに滞在する会員との連絡を維持し、安全に空港への移動が可能で、出発便の運航が見込まれる場合に限って空港に移動するようアドバイスしました。僻遠地に滞在する会員には、適切な避難方法が確認されるまで待機を続けるようアドバイスしました。

戦略的な人員の配置

戦略的な人員の配置トリポリからのフライトを運航する数少ない航空会社の一つにエア・マルタがありました。既存の連絡窓口を通して、インターナショナルSOSの航空専門家ならびにロジスティクスの専門家がリビアから会員を安全に避難させるためエア・マルタの数百席分の予約を一括で確保しました。

2月21日、インターナショナルSOSとコントロール・リスクスは、トリポリから飛行機で1時間の場所にあるマルタに緊急事態管理チームを発足させました。同チームはマルタ当局とともに空港の保護区域に待機し、ロンドン・アシスタンスセンターと密接な調整を行ったほか、トリポリのエア・マルタと専用回線を通じて連絡を取りました。一部の避難者がフェリーでマルタに到着したとの知らせを受け、インターナショナルSOSのチームも当局に同行し、マルタ港で待機しました。

緊密な連絡の維持

2月23日から28日にかけて、インターナショナルSOSとコントロール・リスクスは民間航空機の定期便やチャーター便、フェリーを利用して会員の避難を実行しました。リビアではほとんどの通信網が途絶していたため、トリポリ市内の状況については同市で活動するセキュリティ・プロバイダが提供する最新情報が極めて重要であり、こうしたプロバイダが航空便やフェリーの手配を支援しました。

事態が急速に変化する中、チームは会員と1日に数回連絡を取り合って情報を交換し、状況に応じて予定の変更を行いました。チームは引き続き事態を注視し、トラベル・セキュリティ・オンラインや通常のトラベル・セキュリティ・アラートを通じてウェブサイト上で最新情報の提供を続けました。

僻遠地での会員支援

戦闘が激化するにつれて、リビアの情勢は刻一刻と変化していきました。インターナショナルSOSのアシスタンスセンター全27カ所が、会員企業の従業員の所在確認を支援するために動員されました。2月22日から23日にかけて、さらに2つの緊急事態管理チームが避難者を受け入れるために派遣されました。派遣先はそれぞれ、東部の都市ベンガジ、シルト、ブレガからの人々を受け入れるエジプトのサルーム、および南西部からの人々を受け入れるチュニジアのジェルバでした。これらのチームは、経験豊かなインターナショナルSOSとコントロール・リスクスの医療ならびにロジスティクスの専門家、インターナショナルSOSが提携するRMSI社の救命救急士、厳しい環境下の精神的外傷の治療にあたる専門家から構成されました。

避難者の受け入れ

マルタ、パリ、ロンドン、フランクフルト、アンマン、カイロ、ドバイの空港やフェリー・ターミナルで、受け入れチームが避難者を迎え、食糧や飲料水の提供、入国やビザ発行の支援、宿泊施設の手配、第三国への渡航手続きを行いました。インターナショナルSOSは持てるリソースを駆使し、さまざまな国籍を持つ疲れ果てた避難者が帰国するための支援を行いました。トリポリ空港での通信途絶や騒乱のため、マルタでは大きな問題が発生していました。誰がいつ到着するのかについて極めてあいまいな情報しかなく、避難者の受け入れや支援業務に必要な手配を行う時間はほとんどありませんでした。

各機関との良好な関係

避難オペレーションが全体として効率的に実行できたのは、マルタ政府、税関、入国当局、医療当局、エア・マルタ、赤十字と良好な関係を迅速に築くことができたおかげです。インターナショナルSOSはマルタの英国高等弁務官事務所とも緊密な連携を取りました。高等弁務官事務所には、ビザ手続きを迅速に行うため、多数の大使館との連絡窓口としてご尽力いただきました。厳格な国境管理により、一部の国(中国やフィリピンなど)の避難者はシェンゲン協定を採用している国へ入国する前にビザの取得を義務付けられているため、こうした対応が不可欠でした。リビアや渡航先でのセキュリティ、輸送、ロジスティクスの各プロバイダとの関係があらかじめ構築されていたことが、このような対応を成功に導きました。

複合的な支援体制

リビアでの危機に対応するにあたり、インターナショナルSOSとコントロール・リスクスは世界各地で提供している通常の支援レベルと同等の支援を維持するため、全世界のリソースを総動員しました。インターナショナルSOSとコントロール・リスクスのチームは根気強く、全力を尽くして活動を行い、会員の皆様の支援と安全な避難を遂行いたしました。

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